ピザもパンもおいしく焼ける、まるで業務用オープンのようなオーブントースター
長らく我が家の朝食を支えてくれたオーブントースターが先日ついに壊れてしまったため、オーブントースターを新調することに。
今回は、魔法ビンで有名なタイガー製のオーブントースター『KAT-B130』を購入したので使用感をレビューをしていきたいと思う。
結論:『KAT-B130』はかなりおすすめのオーブントースター
結論から申し上げて、このタイガー製のトースター『KAT-B130』はかなりおすすめのトースターだ。
とにかくトーストやピザがおいしく焼ける。
ダイヤルを回すだけでトーストはサクサク・モチモチ、ピザもチーズは程よく焦げ、生地はパリパリの仕上がり。
バーミキュラや、コンベクションオーブンは水蒸気のせいで庫内が汚れやすいが、『KAT-B130』はそのまま庫内に水分が回らないためお手入れも簡単。
焼いてよし、使って良しの万能トースターだ。
解決した悩み
- トーストの焼きムラ
- トーストがカラカラのラスク状態になる
- 家族分のトースト(4枚)が焼けない
こんな方におすすめ
- 外はサクッと、中はモチっとトーストを焼きたい
- 焼きムラなくトーストを焼きたい
- トーストを早く焼きたい
- トーストを4枚同時に焼きたい
- ピザを上手に早く焼きたい
- 業務用オーブンのような高性能なオーブントースターが欲しい
- お手入れが簡単なトースターが欲しい
- コスパの良いトースターを探している
トースターを新調した理由
我が家は朝食がパン食なので、ほぼ毎朝オーブントースターを使用している。
そのトースターも購入からすでに10年。
ガタがきたり、用途に合わずに使いにくいと感じているところがいくつかあった。
①焼きムラがひどかった
最近はヒーターがヘタってきたのか、1000w/3分焼いてもで向かって右側のトーストだけが焼き目があまりつかなくなっていた。
焼けた方は取り出し、焼き色の薄い方をもう一度焼き直すなどの手間がかかっていた。
②焼き時間が長くなり、トーストがカラカラ
ヒーターからの熱量が不足し、焼き上がりまでに時間がかかるようになった(本来4分、現在7分)。
おかげで、トーストの中の水分が抜けてしまい、8枚切りパンを焼いたときは芯までカラカラ。
以前子どもたちから、「今日の朝ごはんはラスクだね!」という言葉が出てちょっと切なくなった。
③4枚同時に焼けない
我が家は4人家族なので、朝焼くトーストの枚数は4枚。
現在使用しているトースターは2枚用なので、家族分焼こうとすると
もかかる計算になる。
一回で4枚焼ければ準備も簡単で済むのに、と思ったのは一度や二度ではない。
新しいトースターに求める機能
新しいトースターを購入するにあたって、ほしい機能をまとめてみた。
新しいトースターに求める機能
- トーストが焼きムラなく焼ける
- トーストが早く焼ける
- トーストが4枚焼ける
- 細かく温度調節ができる
- お手入れが簡単
現在のトースターの問題でもある「焼きムラなし」「焼きが早い」「4枚同時焼き」は確実に備わっていてほしい。
また、買ってきた総菜やピザなども焼く機会があるので、細かく温度調整ができるとよい。
トースターはパンくずがこぼれやすいので、「パンくずトレイ」や「中の網」が取り外しできると嬉しい。
(以前のトースターは中の網が外れなかったため、トースター本体を水で丸洗いした後扇風機で丸二日乾燥させるという、専門業者のような洗い方をしていた。)
コスパも大切
アラジンやバルミューダのトースターは焼きも早くおいしく仕上がるが、価格が2万円越えと購入には躊躇してしまう。
上記の希望を満たしたうえでコスパの良い商品を選択するのも、大切なポイントだ。
条件を満たしたのは、タイガー製『KAT-B130』
上記した「新しいトースターに求める機能」を高次元で満たし、価格的にも満足できたのがタイガー製オーブントースター『KAT-B130』だった。
ここからは、『KAT-B130』の機能や使ってみてよかったと思う点をレビューしていこうと思う。
製品仕様
ヒーター種類 | 黒遠赤(上1本)、石英管(下2本) |
本体サイズ | 高さ24.5×横幅37.7×奥行34.5cm |
庫内寸法 | 高さ32.5×横幅26.0×奥行10.0cm |
本体重量 | 4.7kg |
消費電力 | 1300W |
切替温度 | 80℃~250℃ |
タイマー | 30分 |
トースト枚数 | 3枚 |
電源コード長 | 120cm |
『KAT-B130』を購入するメリット
オーブントースターを購入するメリットは「業務用オーブンと同等の機能が備わっている」ことだ。
「おいしさを引き出す力」
私は職場で業務用ガスオーブンで作った料理を見たり、実際に食べたうえで商品にしてきた。
業務用ガスオーブンのメリットは、
- 広い庫内で熱が対流し、まんべんなく火が通る
- 一定の温度を保ちながら調理ができる
- 直火の遠赤外線効果により、中までじっくり火が通る
この3点。
オーブンは「熱による素材のうまみを引き出す力」が優れており、料理人たちがオーブンを多用するのもこの理由によるものだ。
『KAT-B130』はミニ業務用オーブン
本トースターはサイズは小さいものの、業務用オーブンの特徴を料理に表現してくれる。
- 断熱Wガラス構造により一方向から熱を逃さず、まんべんなく火が通る
- マイコンにより庫内温度を常に一定に保てる
- 上部遠赤外線ヒーターにより、中まで熱が届く
上記三点は、先ほど紹介した業務用オーブンの特徴とほぼ同様の性能だ。
業務用調理器具にたくさん触れてきた私からしても、『KAT-B130』は非常にコスパの良い高性能なオーブントースターと感じる。
おすすめ機能
断熱Wガラス
オーブントースターは大型のオーブンと違い本体が小さく、加熱した熱もすぐに逃げてしまう。
そのため常時ヒーターを点火状態にしなければならなく、長時間温度を一定に保つ調理には向かない。
しかし、扉側正面のガラスを2重構造にする、タイガー社独自の「断熱Wガラス」構造により
熱を逃がさず
庫内温度を一定に保つ
ことで様々な短時間から長時間の調理に対応できるようになっている。
黒遠赤ヒーターで中までふっくら
『KAT-B130』は合計3本のヒーターで低温から高温までを細かく調整できる。
そのうち1本、上部についているヒーターは「黒遠赤ヒーター」。
遠赤外線を出すことで素材を中からじっくり温めるため、調理素材が大きかったり長時間調理にぴったりの機能。
先ほどの、「断熱Wガラス」とこの「黒遠赤ヒーター」でさらにトーストやその他の料理をおいしく仕上げることができる。
広い庫内
このオーブントースターは庫内サイズが、
幅 :32.5cm
奥行:28cm
となっており、トースト4枚(性能表示では3枚)や市販のピザが十分に収まる。
もともとのトースターが2枚焼き機だったので、本機のような4枚焼き機だと家族分一気に焼けるため朝の朝食準備がかなり楽になった。
お手入れしやすいつくり
中の網棚や、下部のパンくずトレイが外せるため庫内の清掃がかなり楽。
特に中の網棚が外れるのは秀逸。
もともとは外れないタイプを使用していたが、一度汚れてしまうと洗剤で清掃することもできず結局廃棄するまで汚いままだった。
食品調理器具なので、清潔であればあるだけよいと思っている。
細かい温度調整と調理時間設定
本機は下位機と異なり、非常に細かく温度設定や調理時間が設定できる。
調理温度:80~250℃
調理時間:1~30分
廉価な機種だと「温度:強・弱」「調理時間:1~15分」などのモデルもある。
しかし、野菜や豚肉など低温で長時間調理したい場合は15分では足りないため、いくつかの調理で使用したい場合などは本機のように時間・温度に余裕のある機種を買っておこう。
扉の開閉がスムーズ
ガラス窓のついた正面扉の開閉が非常にスムーズ。
指をひっかけて軽く引くと非常に小さい力で開閉できる。
我が家では子どもたちにトーストを焼いてもらったりするが、入れるときも取り出すときも「開けやすくなった」と好評。
コンベクションオーブンとの違い
オーブントースターは「ヒーターの直火で焼く」調理器具だが、コンベクションオーブンはオーブンの中に空気の対流を作り「熱と水蒸気で調理する」料理器具。
サイズが似ているためオーブントースターとコンベクションオーブンは比較されやすいが全くの別物だ。
(どちらかといえば、パナソニック「ビストロ」などの高級オーブンレンジとオーブントースターの中間のような存在。)
熱と水蒸気を用いて火入れするため、直火よりもふんわり、さっくり料理が仕上がるのがメリットだが、やはりデメリットもある。
コンベクションオーブンのデメリット
- 庫内スペースが小さい
- 空気が対流しきらない場合がある
- お手入れ(清掃)がしずらい
- レンジ機能が無い
- 価格が高い
コンベクションオーブンの用途は主に肉や野菜などを調理するとき。
庫内が狭いため、調理素材が邪魔になり空気の対流が悪くなる(ブロック肉などでは顕著)ため、空気がうまく対流せず均一な調理が難しい。
また、肉料理などを水蒸気オーブン調理すれば庫内は油などでかなり汚れるが、庫内が狭いため清掃しずらい。
汚れてしまうと買い替えたくもなるが、価格は3~4万円とそれなりに高価格。
コンベクションオーブンを購入するくらいならと、我が家では
調理・温め:高級オーブンレンジ
焼き:オーブントースター
と用途ををしっかり割り切って使用している。
この方が方が何かと使いやすい。
トーストを焼いてみた
実際にトーストを焼いてみたので、その様子を紹介していこうと思う。
実際、焼いてわかった「良いところ」と「気になるところ」
良いところ
- 焼きムラなし
- 焼き上がりが速い(時短できる)
- 外はカリッと、中はモチっと仕上がる
- 4枚同時焼き可能
気になるところ
- 焼いている途中に、水蒸気が漏れる
実際に焼いている様子
トーストが4枚入る
『KAT-B130』は3枚焼きということだが、実は市販の食パンが4枚入る。
(家電量販店で、食パンサイズの紙を4枚持って行って実際に中に入るかどうか試した)
ぎゅうぎゅうに押し込んだり重ねたりする必要はなく、4枚入仕様で販売してもよいくらいの余裕がある。
「250℃/3分」の高温で素早く焼く
ふたを閉めたら、焼きの温度と時間をセット。
温度:250℃
時間:3分
(メーカー推奨通り)
スタート後1分で最大火力
スタートしてから徐々に庫内の温度が上がり、約1分で最大温度の250℃へ到達。
250℃の高火力のおかげか、トーストの蒸気が一気に庫内に回り、ガラスがぶわっと曇った。
(もともと使用していたトースターではこのような現象は見られなかったので、10年間のテクノロジーの進化を感じる。)
2分30秒できれいな焼き目が出てくる
およそ2分30秒ほどでおいしそうな焼き目が付いてくる。
ガラスの曇りもすっかり晴れて、出来上がりまでラストスパート。
焼きムラ無し、外サク、中モチの仕上がり!
出来上がりの「チン」の音を聞いてふたを開けてみると、そこには4枚の小麦色に焼けたトーストが。
4枚すべてに焼きムラはなく、均一に色づいている。
食感は外側がサクサク、中は水分が程よく残りモチっとしていて今まで食べていたトーストより数段おいしく感じる。
「ミミ」の食感が段違い
特筆すべきなのは「ミミ」の食感だ。
硬くなりすぎず、噛めばスッと歯が通る絶妙な焼き加減。
ちょうどバゲッドなどのハードパンの焼き立てをその場でかじったときのようなぬけの良さ。
これまでのトースターでは「ミミ」はただ固く、朝食の時間には子どもたちから「ミミ不要論」を延々と聞かされていた。
だが、『KAT-B130』でパンを焼くようになってからは「ミミがおいしい!」とトーストの耳から先に食べ始めるように。
マナー的に問題ありだが、それだけ耳がおいしく焼けるのは大きなメリットだ。
ピザを焼いてみた
次にピザをを焼いてみたので、その様子を紹介していこうと思う。
実際、焼いてわかった「良いところ」と「気になるところ」
良いところ
- 焼きムラなし
- チーズを厚く載せても、中まで火が通る
- フレッシュトマトも火が通り甘くなった
- 生地はパリッと焼ける
気になるところ
- 特になし
実際に焼いている様子
焼いたのは市販のピザ
焼いたのはスーパーでよく見る市販の冷蔵ピザ。
最近はコロナの影響で自宅でご飯を食べる機会が多くなり、2週間に一回くらい登場するレギュラー商品。
深皿調理トレイを使う
今回は『KAT-B130』に付属している「深皿調理トレイ」を使ってピザを焼いてみようと思う。
深皿調理トレイを使用した理由
ピザの出し入れがしやすい
トレイの熱伝導性のチェック
熱伝導チェックのためトッピングを追加
市販のピザそのままでは味気ないので、おいしくいただくために「チーズ」「フレッシュトマト」を追加。
チーズを厚めに敷き、フレッシュトマトを置くことで表面の焼きだけでなく、遠赤外線により食材の芯から焼きあがるかどうかを検証してみる。
「200℃/8分」でじっくり焼く
ふたを閉めたら、焼きの温度と時間をセット。
温度:200℃
時間:8分
(メーカー推奨通り)
8分間焼く間「加熱(ヒーター点火)」→「マイコン温度コントロール(ヒーター消火)」→「再加熱(ヒーター点火)」を繰り返していく。
ヒーター消火中チーズがぐつぐつしていたので、温度はしっかりと保たれている模様。
しかも、ヒーターが消火されている時間かなり長いので、トースター内がしっかり密閉され熱が逃げないようになっているようだ。
ここはさすが魔法瓶メーカーであるタイガーの「断熱Wガラス」の効果ではないだろうか。
(ヒーター点火時間が短ければ電気代も安くなるので)
こちらも焼きムラ無しの仕上がり
8分後、ピザの完成。
深皿調理トレイごと引き出すと、チーズは表面が程よく焦げ、生地の部分もパリパリの仕上がり。
裏面も程よく焼けていたので、トレイの熱伝導性もよさそうだ。
遠赤外線効果で中までしっかり温まる
実際切ってみると、チーズの中まで火が通り、フレッシュトマトも芯から温められ柔らかで甘い。
非常においしいピザが出来上がりだ。
これまでのトースターは表面だけ早く焼けてしまい、仲間でしっかり火が通らなかった。
『KAT-B130』は表面を焼くだけでなく、食材の中心へ遠赤外線がしっかりと届き料理を芯から温めて調理してくれていると感じた。
【気になったところ】庫内の水蒸気が少し漏れる
トースターを焼いていると、本体とふたの隙間から少しだけ水蒸気漏れがあった。
焼き上がりにはとても満足しているので大きな影響はないのだろうが、ここが本トースターを使用していて唯一気になるポイントだ。
(パッキンがあるわけではないので多少の蒸気漏れは仕様かもしれない。)
まとめ
今回購入したタイガー製オーブントースター『KAT-B130』は、私がこれまで購入したオーブントースターの中で最も高級。
もともとは「パンだけ焼ければよい」と思っていたオーブントースターも、ピザを焼いたり、唐揚げの焼き直しをしてみたりと様々な用途に使っている。
そして、どの用途に使っても「おいしく仕上げてくれる」というのが非常に満足度が高い。
業務用オーブンと同様の遠赤外線と熱を逃がさない本体構造が、このオーブントースターの価値を高めている。
コンパクトな本体の中に、業務用オーブンの性能を持った非常にコスパの高い商品だ。
毎日トーストを焼きながら、改めて購入してよかったと感じています。