静寂の世界へようこそ。圧倒的なノイズキャンセリング。
今回はSONYから発売されているワイヤレスヘッドフォン『WH-1000XM4』を紹介、レビューしていこうと思います。
私はゼンハイザーの「MOMENTUM3」をメイン機として使用しているが、ノイズキャンセリングは穏やかめ。
外出先で環境音をより抑えてくれるヘッドフォンとして『WH-1000XM4』を購入をしました。
結論:静寂が訪れる。ノイズキャンセリング機の最高峰
『WH-1000XM4』の最大の特徴は高度なノイズキャンセリング機能。
ノイズキャンセリングをONにした時に訪れる静寂は、他メーカーを圧倒し業界トップクラス。
騒音がひどい飛行機、話し声が気になるカフェ等での使用もできるレベルの性能で、「静かさ」を重視する方には、最適なワイヤレスヘッドフォンに仕上がっています。
音質は優等生
音質は非常にバランスの取れた優等生。
高音域から低音域まで非常に安定したキレイな音質です。
派手な味付けのBOSEなどとは異なり、SONYが得意なモニター機寄りの仕上がりです。
音質はアプリからイコライザーで自分好みに調整できるので、心配は不要です。
こんな方におすすめ
- 作業中、周囲の音が気になる
- 静かな環境が欲しい
- より良いノイズキャンセリングヘッドフォンを探している
- バランスの取れた音質が好み
- 煩わしいケーブルから解放されたい
- ワイヤレスイヤホンで耳が痛くなった
製品仕様
製品仕様 | |
Bluetooth バージョン | Bluetooth 5.0 |
コーデック | SBC, AAC, LDAC |
オーディオ入力 | Bluetooth,ステレオミニプラグ, USB-C |
USB規格 | USB-C |
動作時間 | 30時間 |
重量 | 251g(実機測定) |
ノイズキャンセリング機能 | 2種 通常モード、風ノイズ低減 |
イコライザー機能 | アプリ対応(Headphones Connect) |
ファームウェアアップデート | アプリ対応(Headphones Connect) |
製品保証 | 通常購入:1年
ソニーストア購入:3年 |
内容物・付属品
『WH-1000XM4』の内容物・付属品は下記の通り。
内容物・付属品
- ヘッドフォン本体
- キャリングケース
- USB-C↔USB-Aケーブル(約20 cm)
- ヘッドホンケーブル(約1.2 m)
- 航空機用プラグアダプター
外箱はしっかりとして高級感ありです。
中を開けると、キャリングケースがお目見え。
キャリングケースは、少し明るめのグレーでファブリックタイプ。
以外と硬く、バッグの中に入れても簡単につぶれたりしないので安心です。
持ち手はメタルで、ピンクゴールドの艶消し。
SONYのロゴがこれ以上ないくらい美しく見えます。
本体はいやー部分が回転し、かなりコンパクト。
専用ケースの中に本体とすべての付属品がしっかり収まるので、持ち運びに便利です。
充電ケーブルはもちろん、特に航空機用アダプターは機内放送を聴くときにとても便利。
ANAやJALはほとんどの機体でWi-Fi、Bluetooth使用に対応しましたがLCCやその他の航空キャリアではケーブル接続が必須です。
スマホの電源も切らなければならない場合も多いので、機内放送を使うことも多いのアダプター付属はありがたい。
重さ・サイズ
重さは、
- 本体のみ:251g
- ケース込み:445g
ワイヤレスヘッドフォンの中ではかなり軽量な仕上がり。
反吐フォンは重くて持ち運びに向かないというのが普通だが、この程度であればリュックに入れて簡単に持ち運べます。
厚みは7~8cmほど収まるので、こちらも持ち運びも問題なし。
気になるポイント
①価格:高い
『WH-1000XM4』は、ヘッドホンの中では高価です。
(35,000~40,000円という値段の間をいったり来たりしているが、あまり価格の変化はありません)
一か月分の食費と同程度の費用が掛かりますが、それでも
- 快適な作業環境
- 美しい音楽を聴く
- 映画を大音量で楽しむ
などいろいろなことができるため、その体験にお金を払うと考えればそれほど高くないかも?
②遅延する:低遅延コーデック「aptX-LL」非対応
『WH-1000XM4』は、Bluetooth低遅延コーデック「aptX-LL」に対応していません。
ソニーは独自のBluetooth「LDAC」に対応しているため、「aptX系コーデック」には非対応となっています。
『WH-1000XM4』の対応コーデックは以下の3つ。
遅延 | 音質 | |
SBC | 大 | 普通 |
AAC
(apple独自) |
中 | 高音質 |
LDAC
(SONY独自) |
特大 | ハイレゾ |
AACはApple製品、LDACはSONY製品のコーデックため、
- PC
- SONY以外のテレビ
- Androidスマホ・タブレット
(Android8.0以上なら対応しているものもあり)
を使用している方は、SBC接続のみが利用可能。
遅延も大きく、音質も普通なためゲームはもちろんドラマや邦画でも「音ズレ」を感じやすくなります。
せっかくの高性能をフルに生かせないのは少し残念。
私がメイン機で使用している「MOMENTUM 3」はaptX-LLに対応しています。
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③指紋が目立つ
『WH-1000XM4』は指紋が目立ちやすいつくりをしています。
マット仕上げなので指紋自体はつきにくいものの、本体に模様が無いので指紋が付くと目立ちやすいのが少し気になります。
おすすめポイント
①二つのノイズキャンセリング機能
『WH-1000XM4』には2つのノイズキャンセリング機能が備わっています。
- パッシブノイズキャンセリング
- アクティブノイズキャンセリング
この二つを組み合わせることで、『WH-1000XM4』は強力なノイズキャンセリング性能を発揮します。
パッシブノイズキャンセリング(アナログ)
パッシブノイズキャンセリングとは、
ヘッドフォンの密閉性を高めて外音を遮断する
アナログ技術。
『WH-1000XM4』のイヤーパッドはそれほど厚くはありませんが低反発素材のように「もっちり」した触り心地。
これが頭とヘッドフォンの密閉性を高め、音を遮ってくれます。
パッシブノイズキャンセリングは「高音域~中音域」のノイズカットが主な役割です。
イヤーパッドを押し込むと、
ゆーっくり元に戻ってきます。
ちなみにヘッド部分もやわらか素材でできていて、かけ心地もgoodです。
アクティブノイズキャンセリング(デジタル)
アクティブノイズキャンセリングは、
周囲のノイズに対応した音をヘッドフォンが出すことで、「ノイズを相殺」する
デジタル技術。
ヘッドフォンの外部マイクでノイズを拾い、そのノイズと逆相の音を流し相殺してくれるので音楽だけが耳に届くという仕組み。
こちらはデジタル技術のため、各社の技術力が大きくかかわってきます。
この技術開発の先進企業がSONYであり、その技術の結晶が『WH-1000XM4』のアクティブノイズキャンセリングなのです。
アクティブノイズキャンセリングは「中音域~低音域」のノイズカットが主な役割です。
ノイズキャンセリングが使える場所
私がこれまで『WH-1000XM4』使ってきた環境は以下の通り。
- 電車
- バス
- 飛行機
- カフェ
- コワーキングスペース
- 自宅(テレビ音あり)
- 自宅(子どもが騒いでいる)
私の中で厄介だったのは「飛行機」、「子どもが騒いでいる自宅」です。
飛行機に関しては、前モデル『WH-1000XM3』に比べ、ゴーというエンジン音がかなり低減されました。十分に使用に足るレベルだと思います。
テレワーク中の子どもが騒いでいる自宅でも、ドタバタする音や話し声が抑えられ問題無く使用できます。
これまで以上に『WH-1000XM4』のノイズキャンセル機能は向上していると思います。
②デザインが美しい
丸みを帯びたボディ、マットな質感がとても美しい。
丸みを帯びた流線型のボディは非常に柔らかな印象で、ついつい優しく触れたくなります。
また、マットな質感が高級感を演出し、ややグレーがかったカラーにピンクゴールドパーツが映えます。
先代のWH-1000XM3受け継がれたデザインをさらにブラッシュアップし、優雅さに磨きがかかりました。
つい、外に持ち出したくなるプロダクトデザインはさすがの一言です。
③連続再生時間が長い
軽量コンパクトにもかかわらず、連続再生時間は30時間(カタログ値)ととても長い。
実際使っていると25時間くらいで電池はなくなるが、それでも他のヘッドフォンよりもはるかに長い再生時間は魅力的。
(つけたり消したり、音量によっても電池消費量は違ってくると思います。)
aptXコーデックは高音質だが電池消費量が激しいので再生時間を延ばすため、SONYはaptXを使用しないのかもしれません。
(ライセンス料の問題かもしれませんが。)
④ワイヤレスでもハイレゾ音質を楽しめる
『WH-1000XM4』はLDACコーデックに対応した機器と接続するとハイレゾ音楽を楽しめます。
LDACコーデックはSBCコーデック接続の3倍以上の音楽データを一度に送信でき、楽曲本来の音を耳に届けてくれます。
音質にとことんこだわりたい方にとってもおすすめ。
ハイレゾに必要な機器
WH-1000XM4
ハイレゾ音源
プレーヤー(ハイレゾ音源・LDAC対応)
大事なのはヘッドフォン・音源・プレーヤーがそれぞれハイレゾ再生にに対応していること、ヘッドフォン・プレーヤーがLDACコーデックに対応していること。
どれか一つでも対応していなければハイレゾ音源をを聴けないので注意。
まとめ
今回はSONYのワイヤレスヘッドフォン『WH-1000XM4』を紹介してきました。
やはり本機のおすすめポイントはノイズキャンセリング機能。
業界最高ともいわれる性能は確かなもので、公共交通機関やカフェ、飛行機でも非常に有用。
どこに持ち歩いても、満足いく静寂を提供してくれます。
またプロダクトデザインもよく、軽量コンパクトなのでついつい持ち歩きたくなるのもいいところ。
少々高めの値段設定ですが、ノイズキャンセリング・音質・デザインすべてにこだわりたい方におすすめな、欲張りな一台です。