今回は世界有数の音響機器メーカー「JBL」より発売されている、子供向けBluetoothヘッドフォン『JBL JR300BT』のレビューをしていきたいと思う。
『JBL JR300BT』を使用する最大のメリット
『JBL JR300BT』を使用するメリットは、
ということだ。
ワイヤレスはとにかく快適
我が家の子どもたち(7才、5才)は、「有線のイヤーフック型のヘッドフォン」を使用していた。
この「有線」というのが私や子どもたちにとって本当に難敵だった。
有線ヘッドフォンはストレスがいっぱい
子どもが有線ヘッドフォンを使うと、
- 身体を動かした際に、ケーブルが抜ける
- ケーブルが抜ける際、接続先のスマホやタブレットがテーブルから落ちる
- 「ぬけたー!」「なおしてー!」のお知らせ
など、いろんな問題が多発。
とにかく、ケーブルをひっかけて抜いてしまうので、集中して動画を見ていられない。
親も、抜けたケーブルの再接続や、落ちたタブレットを拾うなどことあるごとに呼びつけられ手間がかかる。
自宅や旅行の移動中、テレワーク中など親子ともに気が散ってしまい本当に困っていた。
この環境を改善したいと思い、ワイヤレス(Bluetooth)対応のヘッドフォンを探し始めた。
「ヘッドフォン」にした理由
問題は「ケーブル」にあると感じていたため、ワイヤレス型の子供用ヘッドフォンを探し始めた。
イヤホンやイヤーフック型など様々あるが、結果ヘッドフォンにした理由は以下の通り。
ヘッドフォンを選んだ理由
- イヤホンは子どもの耳のサイズに合わない
- ケーブルは×、でも紛失しずらいものがいい
- 長時間かけていても負担にならないサイズ
これらの条件にあてはまるものをいろいろ探した結果、『JBL JR300BT』にたどり着いたというわけだ。
ワイヤレス化で快適な視聴環境を手に入れた
『JBL JR300BT』を購入したことでヘッドフォン環境がワイヤレス化した。
ケーブルから解放された私たちの生活は、すこぶる快適。
ケーブルがない → ケーブルが「抜ける」ことがない → これまで起きていた問題が起こらなくなった!
当たり前といえば当たり前なのだが、ケーブルがなくなっただけで有線接続で感じていたストレスが霧散。
デメリットとしては
- 有線ヘッドフォンより少し値段が高い
- テレビと接続する場合はトランスミッターなど別の機器が必要
になるが、ワイヤレスのメリットがそれらを大きく上回る。
「ストレスフリーな環境」は正義としみじみと感じている。
『JBL JR300BT』の仕様
『JBL JR300BT』の主な仕様は以下の通り。
仕様 | |
重量 | 113g |
最大再生時間 | 12時間 |
充電時間 | 2時間 |
Bluetoothバージョン | バージョン4.0 ※通信距離最大15m、障害がない場合 |
対応プロファイル | A2DP v1.2、AVRCP v1.5、HFP v1.5、HSP v1.2 |
付属品 | シール、充電用USBケーブル(オレンジ) |
サイズ | 最大伸長時:タテ19×ヨコ15cm
折り畳み時:タテ10.5cm×ヨコ15cm (スマホと同じくらい) |
音楽が聴け、通話可能なマイクも備えていることからヘッドセットとも使用可能。
性能は必要十分。
実際使ってみて感じたこと
かけ心地が良い
イヤークッションの触り心地はふわふわしてかけ心地が良い。
また、頭頂部のクッションも柔らかく、長時間の仕様でも痛くならないよう設計されている。
収納しやすいコンパクトさ
サイズ感も、折り畳み時はスマホよりちょっと大きいくらいなのでそれほどスペースをとらない。
我が家では無印良品の薄型ポリプロピレンケース(約幅26x奥行37x高さ9cm)に2台収納している。
電源や接続の状態がLEDランプで表示される
電源ボタンとBluetooth接続ボタンは右耳側についている。
また、接続状況や動作状況を示すLEDも付いている。
有線接続と違い「接続しているかどうかが一目でわからない」ため、機器との接続状況が目で見てわかるのはうれしい。
モード例 | 動作 | LED点灯 |
電源ON | 電源ボタン長押し | 白 点灯 |
ペアリング開始 | Bluetoothボタン長押し | 青 点滅 |
ペアリング完了 | 青 点灯 | |
バッテリー残量低下 | 白 ゆっくり点滅 |
サイズ調整ができるので、長く使える
両耳とも約4cmのサイズ調整が可能。
そのため3歳から小学生中学年くらいの年齢で使用できるため、長く使い続けられる。
あまり買い替えるモノではないので、子供の成長に合わせて調整できるのはとてもありがたい。
我が家での使用環境
『JBL JR300BT』は以下のような環境で使用している
利用シーン
- 自宅での動画視聴
- 旅行など移動中の動画視聴
- 音楽のリスニング
- 英語のリスニング
- オンライン授業のヘッドセットとして
「音を聞く」、「音を漏らさない」、「音を聞きもらさない」というシーンでの利用頻度が高く、自宅でも外出先でも活躍の場が多い。
特に、旅行中の移動時間やオンライン授業のヘッドセットとしてとても有用で、これ以上ないくらいに満足している。
『JBL JR300BT』を購入するメリットとデメリット
ワイヤレスという以外にも『JBL JR300BT』を購入してよかったと感じるメリット・デメリットを紹介していく。
【デメリット】有線接続がない
やはりメリットもあればデメリットもある。
最近のBluetoothヘッドフォンにはあまり見られないが、少し前の機種だと「予備として有線接続できる機能」が搭載されることがあった。
このヘッドフォンは有線接続できないため、「Wi-Fi対応していない航空機内」など電波の使用が制限されるエリアでは使用できない。
そういった機械はまれではあるがいざというとき使用できないのは残念。
事前に心の準備をしておきたい。
【メリット①】「音ズレなし」で動画視聴できる
私自身Bluetooth機器を購入する中で一番気になるのが、
である。
Bluetoothの一番の欠点に「通信による音声遅延」が挙げられる。
Bluetoothは音声を電波として届けるため、有線のような電気信号より伝送速度は遅め。そのため、映像と音声のタイミングがかみ合わない「音ズレ」が発生してしまうのだ。
最近のBluetooth機器では「aptX」「aptX-LL」など低遅延コーデックに対応しており、対応製品であれば遅延による「音ズレ」はほとんど感じない。
主なBluetoothコーデックは以下の通り。
コーデック名 | 特徴 |
SBC | 遅延あり |
aptX | SBCに比べ「音ズレ(遅延)」をかなり感じにくい |
aptX HD | aptXを高音質化
現在の最高音質コーデック |
aptX-LL | aptXをさらに低遅延化
「音ズレ」はほぼ感じない |
さて、今回の『JBL JR300BT』だが、困ったことに説明書にも仕様書にも「対応コーデック」の記載を見つけることができなかった。
結果、購入前の遅延発生の有無はわからず、検証は実機購入後ということに。
検証:「音ズレ」は発生しなかった!
購入後いろいろな機器と接続したが、結果として遅延は発生しなかった。
確認した機種は以下の通り。
接続機器 | 機器名 | Bluetoothバージョン | 音ズレ(遅延) |
スマホ | Pixel 3 | 5.0 | なし |
スマホ | Pixel 3a | 5.0 | なし |
PC | msi z390 gaming pro carbon ac(オンボード) | 5.0 | なし |
ノートPC | Surfacebook 2 | 4.1 | なし |
TV | SENNHEISER BT T100(トランスミッター) | 4.2 | なし |
私が検証できた上記Bluetooth機器において、動画の「音ズレ」はほとんど感じられなかった。
SBC接続の場合はかなりの遅延を感じるため、最低でもaptXには対応しているのだろう。
実際使ってみるまでは少しドキドキしたが、結果は良好。
動画視聴に全く問題なさそうだ。
【メリット②】耳にやさしい設計
ヘッドフォンを使用していて気になるのが「音量」だ。
私もそうだが、ついつい熱中してくると音量を上げがち。
特に子どもがヘッドフォンで動画視聴しているとき、親は音量を直接確認できない。
以前、私はヘッドフォンの音量を大きくしすぎて耳の中が炎症、通院した経験があるため、音量の調整は特に気になる部分だった(あれは痛かった)。
音量が85dB以上にならない設計
『JBL JR300BT』は設計上、「音量が85dB以上にならない」。
「設計上ならない」というのはありがたく、これが、子どもが知らず知らずのうちに音量を上げすぎて耳を傷めてしまうのを防いでくれる。
親としてはとてもうれしい安心設計だ。
【メリット③】バッテリー持ちが良い
『JBL JR300BT』はバッテリー持ちが良い。
最近流行りのワイヤレスイヤホンなどは本体が小さいため、4~7時間ほどしか持たない機種が多い。一方『JBL JR300BT』はたっぷり12時間のバッテリー持ち。
1日の使用で電池が切れることはなく、数日に一回の充電で十分。
自宅はもちろんのこと、特に旅行移動中の動画視聴でバッテリー切れの可能性がないのはとても助かる。
付属のケーブルは少し短い
充電プラグは「microUSB」で、専用の充電ケーブル付属している。
ヘッドのクッションと同じカラーで、おしゃれなケーブルなのだが長さが難点。
このmicroUSBケーブルの長さは「25cm」しかなく、かなり短い。microUSBケーブルは他の機器の充電ケーブルとして使用している方も多いと思うので、流用するのが無難だ。
【メリット④】音質が良い
『JBL JR300BT』は、音響機器メーカー製品ということもあり音質が良いのも特徴だ。
私が小さい頃使用していたヘッドフォンは、ザラザラと擦り切れたような音がして聞いていて気持ちが良いものではなかった。
音質が映像や音楽への没入感に大きくかかわる点は、大人も子どもも変わらない。
ヘッドフォンの密閉感
優れた音質
により、子どもたちがコンテンツを心から楽しめるようになる。
同じ時間を使うのであればしっかり楽しんでくれた方が、親としても嬉しい。
【メリット⑤】オンライン授業のヘッドセットとして使用できる
『JBL JR300BT』はマイクを搭載しているため、ヘッドセットとして使用ができる。
我が家では、コロナの影響により通信教育の一環としてオンライン授業を始めてみた。
もともと我が家は機器がそろっていなかったため、
- Webカメラの内蔵マイク
- PCモニターの内蔵スピーカー
で授業に臨んだのだが、これが本当に大失敗だった。
オンライン授業での失敗内容
- 先生と子どもでやり取りが多く、スピーカー経由だと聞き取れないことが多い
- スピーカー音量を大きくすると、マイクがハウリング
- 家の環境音が大きいと、先生の声が聴きとれない
- ノートをとるときや問題を解くとき、ケーブルが邪魔
など、初回の授業は散々な結果に。
これではいけないと思い、ヘッドセットの購入とワイヤレス化を推進。
PCとヘッドセットをBluetoothによりワイヤレス接続化したことで、
- 授業の声もよく聞こえる
- ケーブルが邪魔にならなくなった
「授業が楽しく受けられるようになった」と長男から感謝してもらえた。
親の面目躍如である。
【メリット⑥】トランスミッターで、テレビと接続できる
テレビに「Bluetoothトランスミッタ―」を接続することで、テレビとヘッドフォンをワイヤレスにつなぐことができる。
これにより、Amazonプライムビデオや、YOUTUBEなどの動画を大画面で視聴したいときもヘッドフォンが使用できるようになる。
ストリーミングデバイスは「Fire TV Stick 4K」を使っている。
非常に使いやすく、子育て世代にはほぼマストアイテムといえるくらいオススメな商品。
(特にアレクサによる音声検索が優秀で、5才の息子も好きなアニメを探したりできるほど精度が高い。)
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トランスミッターの性能要件
我が家は兄弟二人で同じ動画を見ることがあるので、下記条件を満たすトランスミッターを選んだ。
性能条件 | 理由 |
①二人で使用可能(マルチポイント) | 兄弟、夫婦など2人で動画・映画を見る機会があるため |
②複数機器の記憶(マルチペアリング) | 家にある4台のBluetooth機器の接続を記憶したい |
③光ケーブル接続 | 音質向上のため |
④電池なし | 充電ケーブル抜き差ししないため、過充電が怖い。 |
トランスミッターは「ゼンハイザー BT T100」を使用している。
- 性能条件①~④すべてを満たし
- 質感・使用感ともによし
- ペアリングもスムーズ
- aptX、aptX-LLにも対応しているため、長く使える
これで『JBL JR300BT』を使用して、テレビの映像を二人で見る仕組みが出来上がった。
子どもたちがテレビでAmazonプライムビデオを見る機会が増えたのは言うまでもない。
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まとめ
『JBL JR300BT』は音質が良く、いやパッドのつくりなどもよいため長時間使用しても疲れない。
大人の製品を、子どもの使いやすいようなカタチにカスタマイズした商品といえるのではないか。
有線接続によるケーブルの煩わしさから解き放たれ、子どもたちも楽しく動画視聴できるようになった。
またオンライン授業など、コロナの影響で変わった教育、生活様式の中においても力を発揮する。
テレワーク中、子どものテレビ音などが気になる親御さんはぜひ使ってみてほしい。
私は、子どもたちのテレビ音がなくなっただけで、集中できる時間が長くなったことが本当にありがたかった。
子どもも大人も幸せにするヘッドフォン『JBL JR300BT』、皆様に是非お勧めしたいと思います。