aptX-LL対応、低遅延でテレビや動画を楽しめるBluetoothトランスミッター。
最近はテレビで、動画や映画、YOUTUBEなどのコンテンツを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、『Fire TV Stick』を使って動画や映画を楽しんでいます。
そんな中で課題になるのが「音声」。
夜、家族が寝静まったあとだと音量を下げねばならず、本来の楽しさが半減。
そんなテレビの音声問題を解決するのが「テレビのBluetooth化」です。
- テレビにBluetoothトランスミッターを接続
- ワイヤレスイヤホン・ヘッドフォンにBluetoothで音声を転送
この仕組みをつくれば、テレビの音量を気にする生活とはさようなら。
今回はテレビ音声をBluetoothでワイヤレス化するBluetoothトランスミッター、『ゼンハイザー:BT T100』を紹介していきたいと思います。
結論:『BT T100』は高いがおすすめのトランスミッター
『BT T100』はテレビをBluetooth化し、ワイヤレスヘッドフォンやイヤホンで動画を楽しめるようにしてくれる機器だ。
価格が少々高い(1万円前後)が、使い勝手、安定性、操作性も非常に良い。
これまで使ってきた中で、一番満足のいくBluetoothトランスミッターだとおもう。
BT T100を導入してよかったこと
- 夜、好きな音量で動画、映画を楽しめるようになった
- テレビとヘッドフォン・イヤホンをワイヤレスで接続できる
- テレワーク中、子どもたちのテレビ音が気にならなくなった
- 音ズレ(音声の遅延)が無くなった
こんな方におすすめ
- テレビの音量を気にしないで楽しみたい
- ワイヤレスで快適にテレビを楽しみたい
- 子どもが自宅にいるときも、快適にテレワークしたい
- 音ズレしない低遅延Bluetoothトランスミッターを探している
- 二つのヘッドフォン・イヤホンを同時に接続できるBluetoothトランスミッターが欲しい
Bluetoothトランスミッター『BT T100』について
Bluetoothトランスミッター『BT T100』は、ドイツ、ゼンハイザー(SENNHEISER)製の商品。
ゼンハイザーはヘッドフォンやイヤホン等の音響機器の世界的なメーカーで、ヘッドフォンやイヤホンなどの音質は非常に評価が高い。
私もゼンハイザーの音質に魅了されている一人なので、ワイヤレスヘッドフォン、イヤホンをいくつか所有している。
所有しているゼンハイザー製品
- ワイヤレスヘッドフォン:MOMENTUM 3
- ワイヤレスイヤホン:MOMENTUM True Wireless 2
- ワイヤレスイヤホン:MOMENTUM True Wireless
これらとともに、子ども用のワイヤレスヘッドフォン「JBL JR300BT」2台を使用できるようにしており、合計5台のワイヤレスイヤホン・ヘッドフォンを使い分けながらでテレビをワイヤレスで楽しめるようになっている。
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『BT T100』を選んだ理由:利便性と安定性の両立
『BT T100』は最新技術が搭載されているわけでも、奇抜な機能があるわけでもないが、
- 販売開始後時間がたっているため、不具合修正がされつくしている
- シンプルな機能で構成部品が少ない
ため、非常に安定性が高い製品となっている。
トランスミッターは「テレビ」と「イヤホン・ヘッドフォン・スピーカー」をつなぐのが仕事。
だからこそ、
- 簡単につながる
- 接続が安定している
ことが重要だと思う。
『BT T100』を使い始めて約1年、不具合なく使い続けられているのはとてもありがたい。
『BT T100』の仕様
『BT T100』の主な仕様は下記の通り。
仕様 | |
色 | 上部:グレー、前面・下部:ブラック |
サイズ | 93 x 93 x 27 mm |
重さ | 85g |
Bluetooth バージョン | 4.2 |
マルチペアリング数(接続機器記憶数) | 最大8台 |
マルチポイント数(同時接続数) | 最大2台 |
対応コーデック | aptX-LL、aptX、SBC |
接続ケーブル | 光ケーブル(Optical cable):1.5m
アナログ3.5mmケーブル:1.5m 充電ケーブル(microUSB):1.2m |
バッテリー | なし |
電源ON | 接続機器連動方式 |
毎日使用しているが壊れることもなく、機能も必要十分。
サイズも10cm弱とスマホなどと比べて小さく、テレビの近くにおいても目立たないサイズとカラーリングがうれしい。
おすすめポイント
①「音ズレ」しない低遅延コーデック「aptX-LL」対応
『BT T100』は低遅延コーデック「aptX-LL」に対応しているのが特徴だ。
コーデックの種類と概要
Bluetoothは音声データを圧縮してイヤホンやヘッドフォン、スピーカーへと届けて音を出しますが、音楽データはそのままでは重すぎるので送信側の機器(スマホやトランスミッター)で圧縮をかけます。
その圧縮方法の名称を「コーデック」と言います。
コーデックの種類と特徴は以下の通りです
コーデック名 | 音質 | 遅延(音ズレ) | オススメコンテンツ |
SBC | 音質は今一つ | やや感じる | - |
aptX | CD音源に近い音 | あまり感じない | 音楽・動画 |
aptX-LL | CD音源に近い音 | 全く感じない | 音楽
動画 ゲーム |
aptX HD | ハイレゾ対応 | やや感じる | 高音質な音楽 |
数多くあるコーデックの中で、最も遅延が少ないのが「aptX-LL」。
『BT T100』はこの超低遅延コーデックに対応しているため、「音ズレ」しない快適な視聴環境を作り出してくれます。
音ズレしない、相性のいいヘッドフォン
「aptX-LL」Bluetooth接続の欠点「音の遅延(音ズレ)」が最も少ないコーデックですが一つ課題もあります。
それは、
対応する機器(ワイヤレスイヤホン/ヘッドフォン)も「aptX-LL」に対応していなければならない。
ということです。
私が「aptX-LL」接続する機器は、
- ワイヤレスヘッドフォン『MOMENTUM 3』
- ワイヤレスイヤホン『MOMENTUM TrueWireless(初代)』
この2つを『BT T100』組み合わせた時。
これらの機器に接続しているときは、動画、ゲームともに音ズレを感じたことはありません。
有線接続と遜色なく使用でき、とってもストレスフリー。
「aptX-LL」という超低遅延コーデックに対応していることで、『BT T100』は様々な用途に使用できる万能なトランスミッターなんです。
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②マルチポイント(複数機器同時接続)に対応
『BT T100』はBluetooth機器のマルチポイントに対応しています。
マルチポイントとは
ヘッドフォンなどのBluetooth機器を同時に複数接続できること
我が家ではその機能を生かして、2つのイヤホン、ヘッドフォン同時に動画コンテンツを見られるようになりました。
メリットとしては、
テレワーク中に子どもたち(2人)のテレビ音が気にならなくなった
夜に映画を夫婦2人で一緒に見れるようになった
等があります。
これまで以上に快適なテレワーク環境、映画視聴環境を整えられました。
③バッテリーを搭載していない
『BT T100』はバッテリーを搭載していません。
電源ON/OFFの単はなく、「microUSBケーブル」からの電力供給状況に連動してON/OFFが切り替わります。
そのため、
- テレビに接続 → テレビと同時に電源ON
- レコーダーに接続 → レコーダーと同時に電源ON
- 電源プラグに接続 → プラグ差し込み時に電源ON、または常時電源ON
- 電源連動タップに接続 → 指定機器(テレビなど)の電源ONになると、連動して電源ON
の4種類で電源ONの方法を選ぶことができます。
持ち歩かないならバッテリーはなくてよい
他社製品のトランスミッターには「バッテリー搭載モデル」が多い。
以前私も、「外に持ち出して使用できる」という販売文句を見て充電式モデルを購入しましたが、実際持ち出して使用する機会ほとんど無し。
逆に、バッテリーを搭載することで新たなリスクも発生します。
バッテリー搭載モデルの問題
- 過充電
- 発熱(排熱機構が無いため)
- バッテリーの劣化
外に持ち出さないのなら、バッテリー非搭載型がおすすめです。
バッテリー搭載の安価な製品 → 「過充電の危険性」
バッテリー搭載型の最大のデメリットは「過充電」の危険性。
過充電とは
過度な充電(充電ケーブルを差したままにすること)により、バッテリーが発熱したり故障したりする危険な状態のこと。
よほどマメな方でない限り、トランスミッターはほぼ充電ケーブルにつなぎっぱなしになります。
(私はつなぎっぱなしです!)
・満充電でも、常に電気が送られ続ける。
・安価なトランスミッターには「過充電防止機能の表示」が見つけられないものがある。
(販売サイトには書いてあるが、説明書には書いていないモノも)
↓
過充電で機器が発熱したり、最悪発火の恐れ
個人的には、利用頻度の低いバッテリーを搭載してまで、発火リスクを抱えたくありませんでした。
このことから、『BT T100』はバッテリーを搭載していないこと自体がメリットと言えます。
④シンプルで洗練された外観
『BTT100』は凹凸もなく、落ち着いたカラーのシンプルデザイン。
トランスミッターはBluetoothの電波を飛ばすため、収納することはできません。
必ずテレビの近くに設置するため、外観が良く、リビングの景観を損なわないのは重量です。
『BT T100』の外観は「シンプル」+「機能美」
- 艶消しのグレートップ
- 正面のロゴと、物理ボタン一つ
- LEDランプは1か所で、接続完了後2分ほどで消灯
ドイツ製品らしい飾らない、シンプルな機能美。
テレビ周りの景観にスッと溶け込む、このシンプルさがうれしい。
(他社製品はプラスチック感たっぷりだったり、LEDが常時6個くらい点灯するものもありますので購入前にしっかりチェック。)
また、ゴム足が付いているため設置時のすべり止めとして重宝する。
(このゴム足がないトランスミッターが意外と多い)
⑤LED表示がシンプルでわかりやすい
接続状況は正面のLEDですぐわかるようになっています。
これも3種類のLEDランプで表示されていてわかりやすいのがうれしい。
1.Bluetooth機器未接続_赤色ランプ
2.Bluetoorh機器接続中_青色ランプ
3.マルチポイント(複数機器)接続中_紫ランプ
④ゼンハイザー製品で統一できる
私はゼンハイザーのワイヤレスイヤホンを『BT T100』と接続して使っています。
これによるメリットは
- 同じブランド製品だと、機器同士の相性問題が発生しずらい
- 故障が発生した時、メーカーへの問い合わせが一本化できる
ということ。
私自身、以前から通信機器の「相性の悪さ」に悩まされることが多くありました。
そのため、可能な限り、通信機器は「同じ会社の製品で統一」するようにしています。
ゼンハイザー製品で統一することで、これまで一度も接続性の問題は発生していません。
もし、ゼンハイザーのワイヤレスイヤホンやヘッドフォンを使用している方なら、『BT T100』を買っておけば問題ナシ。
ゼンハイザーは、
数少ないメーカーであり、今後もそうあってほしいと願っています。
『BT T100』にたどり着くまでの道のり:3台の失敗
ここまでご覧の方は、もしかするとこんな風に感じたかもしれません。
- Amazonには同じ機能でもっと安いトランスミッターがある。
- なぜ高い方をわざわざ購入したのか。
その疑問、まさしくその通りです。
Amazonには約3,000~4,000円程の「中華製Bluetoothトランスミッター」がたくさん販売されていいます。
その中には「Bluetooth5.0対応」、「aptX-LL対応」などと『BT T100』の性能と同等、またはそれ以上の製品もちらほら。
性能もよくて、安いのになぜ買わないのか。
いや、実際は購入しました。
しかも、3台も。
そして、その3台がすべて不良品だったこと、安物に手を出したことに心底後悔しました。
安価な製品には安いなりのワケがある
私は『BT T100』を購入するまで、「購入→返品」を3回繰り返しています。
その時の返品理由は以下の通り。
中華製トランスミッター返品理由
- aptX-LLを謳うが、明らかな「音ズレ」(SBC接続レベル)
- マルチポイント可能と書いてあるが、何度やっても2台同時につながらない
- 何度ペアリングを開始しても、ペアリングできない
Amazon購入だったため無事すべて返品することができたが、おかげで余計な手間と時間ばかりがかかる羽目に。
こんなことなら、最初から『BT T100』を選べばよかったと後悔。
安いものには訳があることを、身をもって学ぶことになりました。
『BT T100』とAmazon「Fire TV Stick」が相性ばっちり
トランスミッターとテレビ、ワイヤレスヘッドフォン(イヤホン)をつないで仕組みができたところで、次は動画コンテンツ。
我が家では、Amazonの「Fire TV Stick」を使ってAmazonプライムビデオやNetflix、YOUTUBEなどの動画コンテンツを楽しめます。
「Fire TV Stick」は様々なストリーミングサービスのプラットフォームなので、これ一台を買っておけばO.K.
Alexa搭載で音声検索性能が良いことから、大人から子どもまで使える一家に一台置いておきたいデバイスです。
Fire TV Stickの紹介はこちら。
-
最高に便利な『Fire TV Stick』の使い方と初期設定方法を徹底解説
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『BT T100』とワイヤレスヘッドフォン、イヤホンを使ってテレビのBluetooth化する仕組みはこちらの記事で。
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テレビをBluetooth化!ワイヤレス環境でテレビを楽しむために必要なモノと仕組み
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接続方法は下記の記事で紹介。
-
誰でも簡単!テレビとBluetoothトランスミッターをつないでワイヤレス化する方法。
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まとめ
ゼンハイザー製『BT T100』は、テレビとワイヤレスイヤホン・ヘッドフォンとをつないでくれるBluetoothトランスミッター。
ゼンハイザー社によるドイツらしいシンプルなデザインが美しく、製品の安定性も十分。
また、動画やゲームでも「音ズレ」が発生しないため、様々なシーンで快適なワイヤレス視聴環境を提供してくれます。
2台まで機器の同時接続ができるので、夫婦や兄弟、恋人など複数人での利用時にも力を発揮するなど、製品としてのメリットがたっぷり。
快適なワイヤレス視聴環境のために、このゼンハイザー社製Bluetoothトランスミッター『BT T100』をおすすめします。