
DIY初心者でも簡単にできる「蜜蝋ワックス仕上げ」に必要なモノと方法を紹介
最近はダイニングテーブルやデスク、オープンラックをDIYで製作したりして、すっかりDIYや家の住みやすさアップをするのが趣味みたいになってきました。
ちなみに我が家では、DIY製品の多くが蜜蝋ワックス仕上げ。
無垢材の木の質感や風合いをダイレクトに楽しめるので大変おすすめだが、「メンテナンスが必要」ということで悩んでいる方も多いはず。
そこで今回は、DIY初心者でも簡単に「蜜蝋ワックス仕上げ」ができるよう、必要なモノと手順を紹介していきます。
↓ これまで蜜蝋ワックス仕上げでDIYしてきた家具はこちら。
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3年使手入れしての感想:「蜜蝋ワックス仕上げ」は簡単でかなりおすすめ!
初めてダイニングテーブルをDIYしてから3年、「蜜蝋ワックス仕上げ」をしたダイニングテーブルを毎日使用してきました。
結論から言うと、
「蜜蝋ワックス仕上げ」は簡単でかなりおすすめ
です。
主な理由は「木材本来の質感を楽しめるテーブルは最高」「メンテナンスもそこまで大変ではない」
蜜蝋ワックス仕上げをして良かったと思うところ、気になるところは以下の通りです。
蜜蝋ワックス仕上げがおすすめなところと気になるところ
私が感じる「蜜蝋ワックス仕上げ」のいいところは、以下の5つ。
蜜蝋ワックス仕上げのいいところ
- 木そのものの質感を楽しめる
- 木材の発色が良くなる
- 自然ないい香りがする
- メンテナンスが簡単
- 程よく撥水してくれる
逆に気になるところは2点。
蜜蝋ワックス仕上げで気になるところ
- 水シミ、キズ、汚れが付きやすい
- 定期的なメンテナンスの必要がある
木の質感を感じられるテーブルは控えめに言って「最高」
木の手触り、木目の躍動感、ほんのりかおる蜜蝋の香りを感じながら家族で食事をしたり、仕事をしたり。
控えめに言って「最高」です。
以前使用していたウレタンニス仕上げのテーブル。
汚れも付かないしキズも付きにくい、使用感としてはったく問題のない代物。
でもテーブルを変えてみて初めて感じた、「このテーブルで何かしたい!」という感覚。
不思議と食事がおいしく感じるし、テレワークのスタートが苦にならなくなりました。
実際、水シミや汚れはまれに発生するものの、多少のメンテナンスでほぼぼきれいになるので全く問題なし。
私にとって、
木の質感を感じられるテーブルは、メンテナンスの手間があったとしても最高
と感じています。
ぜひ、テーブルの天板仕上げで悩んでいる方は下記の必要なモノと、手順を参考に「蜜蝋ワックス仕上げ」を楽しんでみてください。
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解説:蜜蝋ワックス仕上げ、ウレタン塗装仕上げの違い
私が、テーブルやデスクのDIYなどで最も悩んだのが
テーブル天板の仕上げ方法
でした。
仕上げ方法には主に、
・オイル仕上げ(蜜蝋ワックス仕上げはこちら側)
→メンテナンスの手間がかかるが、木の質感が楽しめる。
・ウレタンニス仕上げ
→メンテナンスフリーだが、木の質感はあまり感じられない。
の2種類があり、テーブルなど木工DIY経験のあるなしに関わらずお悩みポイント。
私の場合は、テーブルはどうしても無垢材がよかったので
木の質感を楽しむ
ことを優先。
メンテナンスの手間はかかるものの「蜜蝋ワックス仕上げ」を選択しました。
蜜蝋ワックス仕上げに必要なモノ
蜜蝋ワックス仕上げに必要なモノは以下の4つ。
見出し(全角15文字)
- 蜜蝋ワックス
- 白ネル(布の端切れ、使い古しのシャツでO.K.)
- サンドペーパー(600番)
- ハンドサンダー
蜜蝋ワックスは「未晒し蜜ロウワックス 300ml Cタイプ」を使用しています。
(DIYの仕上げでは必ずこのワックスをですね。)
のびが良く、香りもさわやかで季節ごとの塗り直し(メンテナンス)も簡単。
しっとりした質感で、水はじきや艶もキレイ。
(他のオイルを使用すると、特有のにおいが残ってしばらくお部屋が臭くなるためNG)
容量はいくつかありますが、300ml入りを買っておけばO.K.。
また、程よい柔らかさの「Cタイプ」の柔らかさが個人的にはお気に入りです。
蜜蝋ワックスのメンテナンス手順
ここからは、蜜蝋ワックスを使ったテーブルやデスクのメンテナンス手順を紹介していきます。
手順は単純です。
①削る
②塗る
③乾燥させる
この3パターンを繰り返すだけです。
それでは、詳しく見ていきましょう。
手順1:サンドペーパーでシミ・キズ・汚れを削る
キズや汚れ、シミがある場合は紙やすりで削ってしまいましょう。
毎日テーブルを使っているとシミ・キズ・汚れなどが、多少なりと発生します。
(子どもがいるとテーブルが毎日のように汚れるので、もうあまり気にならなくなりました。)
そんな場合は、「サンドペーパー(600番)」と「ハンドサンダー」で、テーブル全体や気になる部分を削ればきれいな天板を取り戻せます。
(※傷や汚れが無い場合は、かたく絞った雑巾で表面を拭いて、手順2の蜜蝋ワックス塗りへ。)
1-1 気になるシミ等はピンポイントで削る
テーブルに気になるシミなどがあれば、指を使ってピンポイントで削りましょう。
多少力を入れて削っても大丈夫。
「サンドペーパー(600番)」でシミがわからなくなるまで、しっかり削ってください。
1-2 サンドペーパーで天板表面をまんべんなく削る
気になる部分をサンドペーパーで削ったら、次は天板全体をまんべんなく削りましょう。
紙やすりの番手はこちらも「600番」。
全面や側面を削る場合はハンドサンダーがあると、スムーズに処理できます。
サンドペーパーがけのポイント
・木目に沿って一方向に引く
・強く押しつけない
の2つに気をつければ、キズも残らずきれいな天板が戻ってきます。
このようにシミが気になる表面も、
しっかりサンドペーパーでやすり掛けすれば、シミもしっかり削り取れます。
最後に、かたく絞ったふきんで表面を軽く拭いたら、サンドペーパーがけは完了。
手順2:蜜蝋ワックスを塗り込む
サンドペーパーがけが終わったら、次は蜜蝋ワックスを塗りです。
2-1 蜜蝋ワックスは「薄く、まんべんなく塗る」
蜜蝋ワックスは
・薄塗り
・まんべんなく塗る
の2点に気を付けて塗りましょう。
ワックスをウエスにとって塗りのばしていくときは、「強く塗り込む」のではなく、「優しく塗りのばす」くらい。
広く、薄く、まんべんなく塗っていくのがちょうどいい感じです。
蜜蝋ワックス塗り後では、艶と色に深みが。
お手入れ前は天板もかなり乾燥しているので、変化が見てわかりますね。
全体的に塗り込みが終わった様子がこちら。
全体的につやつやして、見た目からコーティングされているのがよくわかります。
注意:厚塗りには気を付けよう
DIYあるあるですが、蜜蝋ワックスのような木部保護剤を塗る際についつい「厚く塗り」しがちです。
「厚塗り=コーティング長持ち、強くなる」と思うのですが実は逆。
- 乾燥まで時間がかかる
- ワックス消費量が上がり、コストがかかる
- 厚塗りしても効果時間はあまり変わらない
など、いろいろなデメリットがあるので注意しよう。
コーティング力を上げたいのなら、厚塗りではなく手順3-1の「2度塗り(重ね塗り)」がおすすめです。
手順3:8時間程度、風通しの良い場所で乾かす
天板全体に蜜蝋ワックスが塗り終わったら、しっかりと乾燥させましょう。
乾燥するときの時間と場所
- 約8時間以上乾燥
- 暗所(直射日光の当たらないところ)
- 風通しの良い場所
乾燥時間は季節によっても異なり、冬などの乾燥シーズンなら6~8時間程度、梅雨時期なら12時間から24時間くらいかかることも。
乾燥完了時間になってもしっとりしている場合は、追加で2~3時間くらい追加で乾燥させましょう。
私は蜜蝋ワックス乾燥時間の短縮のためにサーキュレーターを使うこともあります。
(梅雨の時などはなかなか乾燥しないので。)
「ボルネード:JP-660」はかなり強力な風を一直線に飛ばしてくれるので、DIYの粉塵除去やワックス乾燥に重宝しています。
3-1「蜜蝋ワックス2度塗り」で撥水力やコーティング力UP
撥水力や汚れへのコーティング力アップしたいのであれば、
蜜蝋ワックス2度塗り
がおすすめ。
「蜜蝋ワックス塗り→乾燥」した後、もう一度「蜜蝋ワックス塗り→乾燥」工程を繰り返すことで、撥水力、コーティング力がアップ。
子どもの食べこぼし、牛乳こぼしなどの大事故にも十分耐えられるようになるので、私はいつも二度塗りしています。
手順4:出来上がり!
乾燥が完了すれば、「蜜蝋ワックス仕上げ」が完了。
蜜蝋ワックスを塗る前には乾燥していた天板も、すっかりと潤いを取り戻しつやつやに。
サンドペーパーで表面を削ったおかげで、以前より滑らかな手触りになりました。
この手触りと見た目。
ちょっと手間がかかりますが、「無垢材+蜜蠟ワックス」はやめられません!
疑問:オイル仕上げ+蜜蝋ワックスは可能?
先日読者様から「オイル仕上げをした後に蜜蝋ワックスの重ね塗りはできるの?」とご質問をいただきました。
結論から言うと「可能」です。
ただ、気を付けていただきたいのは「長期の乾燥が必要なこと」。
重ね塗りの手順
- 天板にオイルを塗る
- 乾燥させる(夏・梅雨なら1~2週間以上、冬なら3~5日以上)
- 蜜蝋ワックスを塗る
- さらに8時間以上乾燥させる
- 完成
板材を好きなカラーに変えるオイル仕上げですが、塗りたては水分その他の溶剤に弱いです。
そのためオイル仕上げ直後に蜜蝋ワックスを塗ると「簡単に剥がれます」。
そのため重ね塗りをしたい場合は、必ずオイルを塗ったあと長期間の乾燥を経てから蜜蝋ワックスを塗るようにしてください。
まとめ
今回は、デーブルやデスクの天板を「蜜蝋ワックス仕上げ」するために必要なモノや手順を紹介してきました。
先にも言った通り、私はテーブル天板を「蜜蝋ワックス仕上げ」にして大満足しています。
触れると、木の質感をダイレクトに感じるられ、それだけでテーブルに座っている時間が楽しい。
さらに無垢材なら木目を、集成材なら木組みの様子を楽しめるのもいいところ。
メンテナンスに多少手間がかかるのが不安でしたが、作業回数は数か月に一回程度のなので手間になりません。
ぜひ、今後DIYされる方、天板の仕上げ方法を迷っている方は本記事を参考に「蜜蝋ワックス仕上げ」を試してみてはいかがでしょうか。